AVERAGE PSYCHO

Dir en greyのPV集DVD『AVERAGE PSYCHO』は、2005年7月27日に発売されました。かつて発売されたPV集に収録されたものの、あまりにも過激な内容から規制対象となった映像を、無修正バージョンとしてインディーズ流通でリリースした作品です。全PVの監督は近藤廣行が務めています。

収録されているPVは以下の通りです。

OBSCURE

アルバム『VULGAR』の初回限定盤付属DVDに規制版が収録されています。さまざまな奇人たちとメンバーの演奏シーンが入り乱れる映像が特徴です。生きている生首、四肢切断、花魁を侍らせる般若、自身の心臓を取り出して食べる、子供の首を食べる（カニバリズム）など、目を覆いたくなるような表現が含まれています。

その過激さゆえに、ドイツでの単独公演時には放映が中止となり、アメリカ公演でも一部からクレームが寄せられるなど、国内外で大きな波紋を呼びました。2012年には、イギリスの音楽サイトGigwiseが発表した「最も物議を醸したミュージック・ビデオ TOP50」で8位にランクインしています。

朔-saku-

PV集『AVERAGE FURY』に規制版が収録されています。「親殺し」をテーマにした作品で、日本の平凡な家庭の少年が家族を殺害し、死体をそのままにして暮らすという衝撃的なストーリーが展開されます。

大手音楽専門チャンネルMTVの番組『ヘッドバンガーズ・ボール』で、2005年に新設された視聴者選定のPV音楽賞(HEADBANGERS BALL PV 2006)に、日本のロックバンドの作品として初めてノミネートされ、見事グランプリを獲得しました。

鼓動

PV集『AVERAGE FURY』に規制版が収録されています。「朔-saku-」の続編とされており、事件前後の背景、搬送される少年などの断片的な映像と、メンバーの演奏風景が交互に映し出されます。

「朔-saku-」と比較するとグロテスクな描写は少ないものの、少年の妹が首を吊る場面が規制対象となりました。

mazohyst of decadence

アルバム『GAUZE-62045-』に規制版が収録されています。歌詞の内容を忠実に映像化した作品で、新しい命を身ごもった女性が病院で中絶する様子をドラマ仕立てで描いています。

規制版に存在した字幕は、本作に収録された映像では削除されています。

『AVERAGE PSYCHO』は、Dir en greyの過激な表現を象徴する作品であり、その衝撃的な映像は、音楽史にその名を刻んでいます。

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